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信州の木でつくる、豊かな暮らしを

取材日:2023年8月3日

信州の木でつくる、豊かな暮らしを
新築 北信
施工会社

株式会社フォレストコーポレーション/注文住宅「工房信州の家」

本記事は、長野県が信州健康ゼロエネ住宅建設における事業者の方々の取り組みを取材したものです。

断熱性能が高く、自然エネルギーを利用した省エネルギーで環境にやさしい家づくりをしている「株式会社フォレストコーポレーション」。県産木材にこだわり、信州の木を多く使用しています。
木に囲まれ、心と体をときほぐす、薪(まき)ストーブのある暮らしは、木質バイオマスエネルギーである薪を利用することで森林資源の循環にもつながり、地球温暖化防止にも役立っています。これは2050年ゼロカーボンを目指し、長野県が普及を進める「信州健康ゼロエネ住宅」にも適合します。

長野県では県産木材を3立方メートル、または仕上材を30平方メートル以上使用することを「信州健康ゼロエネ住宅」の基本要件の一つとしており、基本要件と加算要件を全て満たす住宅を新築する場合、最大200万円の助成金を受けることができます。

「信州健康ゼロエネ住宅」の魅力について、フォレストコーポレーションの平井さんにお話を聞きました。

平井店長

(「信州健康ゼロエネ住宅」のメリットについてお話しいただいた株式会社フォレストコーポレーション 
工房信州事業部 長野住宅展示場の平井店長)

 

県産木材を地産地消し、持続可能な森林環境を 

日本の国土の約67%、3分の2は森林です。
一方で、国内で使われる木材は輸入の割合が多いのが現状。森林資源はあるのに地元の木を使わないと、山の手入れをする人もいなくなり、自然も荒れ、土砂災害なども起こりやすくなります。
ヒノキ•スギ•カラマツ•アカマツなどの県産木材や国産木材を使用し、木材の地産地消を理念に掲げる「フォレストコーポレーション」。平井さんは、地元の木を使うことで、さまざまなメリットがあると話します。

「地元の木を使うことで家を建てる方には、自分の家に使われる木材の産地が、きちんと分かる安心感があります。地元、長野県のことを考えたら林業での雇用も生まれ、山の手入れがされることで、持続可能な森林へと循環していき、私たちの暮らす長野県の環境や風土を守り続けることにつながるのです。さらに、森は二酸化炭素を吸収するので、温暖化防止にも大きく貢献するので、『信州健康ゼロエネ住宅』の目指す姿でもあります。」

また、無垢の木材には素材の温かみもあるので冬場でも裸足で生活するオーナーさんは多いといいます。

木の内観・大きな窓

(自然との調和を考え南の土間側の窓は大きくしている)

 

 断熱性能と景観との調和を両立

「フォレストコーポレーション」では高性能な断熱材、サッシも断熱性能が高いペアガラスやトリプルガラスにしています。高い断熱性能で、温暖化防止に向け国がすすめる「ZEH(ネット•ゼロ•エネルギー•ハウス)」の断熱基準である「断熱等性能等級5」、「一次エネルギー消費量等級6」を取得しています。

(「ZEH」とは外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により、年間の一次エネルギー使用量が実質ゼロになる住宅)

高い断熱性能と同時に周りの景観と調和した家づくりが、豊かな暮らしにつながると考える同社。その両立について平井さんが説明してくれました。

「私たちは、『信州の自然とつながる暮らし』をテーマにしています。窓を小さくし、壁を多くしていけば断熱性能は上がりますが、それだと信州に適した暮らしではないと考え、なるべく開口部を大きく取り、身近に自然を感じられるように、自然とつながるような設計にしています。ただ、窓を大きくすると断熱性は下がるので、家全体で開口部のバランスを取りながら、断熱性の高い窓や断熱材を使用します。断熱性能を保ちつつ、自然に開けた暮らしをかなえる、どちらも両立するように考えています。」

このような高い断熱性能にすることで長野県が推奨する「信州健康ゼロエネ住宅」にも適合します。

 

自然エネルギーを取り入れ快適に、光熱費を安く

「フォレストコーポレーション」では自然エネルギーを利用したエアパスソーラー工法を採用。壁体内に空気の層(通気層)を設け、家じゅうを空気がよどみなく循環する仕組みにしています。屋根の上部と床下にある換気口を季節に合わせて開閉することで、空気の流れを変え、それぞれの季節に最適な室内環境をつくりだします。断熱性能を高めつつ、エアパスソーラー工法にすることで年間の冷暖房などの使用量を抑えられ省エネにもつながります。
住宅の省エネルギー化を図ることは「信州健康ゼロエネ住宅」に必要な要素です。 

エアパス夏

(夏は床下換気口より冷風を取り入れます。通気層に発生する上昇気流にのせて、熱気を小屋裏より排出。熱気とともに湿気を放出することでカラッとした住み心地に。)
 

エアパス冬

(冬は太陽熱が屋根、壁体内の空気を暖めます。壁体内の空気が循環して、住まい全体に暖かさを運びます。流れる空気が湿気を抑え、結露を防ぎます。)

 

薪ストーブのある信州らしい暮らし

暮らしを楽しく豊かにする薪ストーブ。木のいい香りに囲まれ、その中でぱちぱちと薪がはぜる音、ゆらめく暖かな炎に癒やされる人も多く、電気を使用しないため、停電時にも利用できるメリットもあります。
また、木質のバイオマス(生物資源)エネルギーでもある薪は、山で切っても新たに植林して育てることができる再生可能エネルギーの一つ。薪を利用することで、里山に人の手が入り整備され、二酸化炭素を吸収する森の再生にも役立っているのです。

薪ストーブ

(薪ストーブから発せられる遠赤外線の輻射熱(ふくしゃねつ)で壁や床を直接暖め、家中を暖めることができる。)

 

自然素材に囲まれた健康的な暮らし 

殺虫剤や防カビ材などの薬剤注入をしない県産材の構造材(柱や梁、土台)と無垢の床、珪藻土の塗り壁、天井の内装材と内部建具、扉も自然素材を使うのでシックハウスなどのアレルギーもおきません。
また住宅全体の断熱性能を高め、温度差が少ない家にすることで血圧も安定し、室内でのヒートショックも起こりづらいといいます。

 

耐震等級3で安心•安全な暮らし

「フォレストコーポレーション」が手掛ける「工房信州の家」は全棟で耐震等級の中で最高等級である3を実現しています。耐震等級3は建築基準法の1.5倍の建物強さとして定義されており、消防署や病院など、災害時の救護施設と同等の耐震性です。

このような「信州健康ゼロエネ住宅」に適合する住宅は「光熱費が安く」「健康で快適」「災害にもしなやか」「豊かな暮らしを実現」できるのが特長です。

木の内観・耐震

  (柱や梁なども綿密に計算し設計することで全棟で耐震性能等級3を実現)

 

【会社情報】
株式会社フォレストコーポレーション/注文住宅「工房信州の家」 
長野県伊那市ますみケ丘7352-1 電話: 0120-782-333
https://www.kobo-shinshu.com/(別ウィンドウで外部サイトが開きます)

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