Works事例紹介
県産木材と自然素材でつくる住宅で健康的な暮らしを
取材日:2023年8月19日

宮島主英さん(40代) 恵子さん(40代) 鳳ノ衣さん(6歳)
長野市の飯綱高原別荘地に新築された宮島さんご家族。ご主人、奥さま、娘さんの3人暮らしです。以前、都市部で暮らしていたころ、娘さんが喘息(ぜんそく)を発症したという。心配したご夫婦は、「空気の澄んだ自然環境の中で娘を伸び伸び過ごさせたい」との一心で新築を決意。ハウスメーカーなど何社か回りましたが、今ひとつ決め手にかけました。ようやくたどりついたのが長野市の「しなのいえ工房」。住む人の健やかで快適な暮らしを実現させるため、「建物の中があたたかいこと」「肌に触れるものがやさしいこと」「空気が澄んでいること」を一番に考えています。県産や国産の木材や自然素材を使い、高断熱高気密の家づくりで「信州健康ゼロエネ住宅」推奨基準に適合します。
2050年ゼロカーボンを目指し長野県が推奨する「信州健康ゼロエネ住宅」は4つのメリット「健康的で快適•光熱費が安い•災害にも強い•豊かな暮らしを実現」が特長です。
木の家で新たな暮らしをスタート
ご主人の転勤に合わせ、アパートへ引越された宮島さんご家族。ある日、それまで健康だった娘さんが喘息を発症しました。つらそうな娘の様子に、環境の良い場所で娘を暮らさせたい―。一念発起し、新築を決意。当時の様子をご主人に伺いました。
「南信地方の自然に囲まれたところで暮らしていた頃はなかったんですが、中信の都市部で築30年以上のアパート暮らしに変わったころ、娘が喘息になりまして。部屋は冬寒く、結露も多く、車の排気ガスがすごかったので窓も開けられない環境でした。娘の体にも悪いので小学校にあがるのと同時に住まい環境を変えようと、実家がある長野市に家を建てることに決めました。」
新築の希望条件は「娘の健康にいい家」。また、もともと木の家に憧れもあったといいます。
ハウスメーカーなど何社か回りましたが、今ひとつピンとくる家がみつからなかったというご主人、インターネットで「木の家 健康」と検索を重ね、長野市の「しなのいえ工房」にたどり着きます。
さっそく資料請求し会社訪問、「断熱性能を高めると冬は暖かく、夏は涼しい快適な暮らしができる」「健康面を第一に考える」同社の姿勢に「ここなら娘の体にもいい家ができる―」。不安な気持ちは希望へと変わります。
建築を依頼し今年2月、ついに完成。3月から入居し、新たな暮らしが始まりました。
高断熱高気密の家であたたかく暮らす
完成した家は、ご夫妻の希望を叶えた木の家。県産をはじめ国産木材を多く使い、周りのカラマツ林の自然と調和する景観。夏はにぎやかなセミの鳴き声、時折聞こえる鳥のさえずりの中、さわやかな高原の風が運ばれてきます。
断熱材には高性能グラスウールを使用、その厚さは屋根に350ミリ、壁210ミリ、床下140ミリ。断熱効果に大きく影響する窓は、天井から腰の位置までの腰窓を日差しの入る南側に採用、天井から床まである掃き出し窓に比べ、熱が逃げにくくなっています。
さらに高性能な樹脂のトリプルガラスサッシを採用して、外皮性能は断熱等性能等級6、UA値0.24、年間の一次エネルギー消費量削減率は66%で「信州健康ゼロエネ住宅」の基準もクリア。
高断熱高気密で冬暖かく、夏は涼しい快適な環境になり体へのストレスはありません。
寒いアパートでの暮らしを経験したご主人、
「暖かい家にするのには高断熱高気密が必要なんですね。今までの家と全然、違います。冬に寒い所からこの家に帰って来てドアを開けるとふわ〜っと暖かい空気に包まれる感じです。エアコンの設定温度は冬でも16度にしていますが、一台でどの部屋も温度差がなく体的にもストレスがありません。夏は一日中、どの部屋も涼しいです。」とその快適さを実感しています。
木のぬくもりと香りに癒やされる
フローリングは、北相木村の50年以上生育したカラマツです。カラマツは針葉樹の中では一番堅いといわれ、すごく色みがよいことも特長。幅はふつう9センチくらいのフローリングが使われることが多いそうですが、使用したものは幅16センチとダイナミック。土台と柱は県産のヒノキ、桁(けた)•梁(はり)の骨組みも県産のカラマツと、大部分に県産木材を使用。壁はドイツ壁紙とシリケート塗料で自然素材にこだわりました。
フローリングの風合いについてご主人は
「もう、すごく最高だなと思いながら過ごしています。やっぱり無垢はいいですよね。」と大満足。
その隣では「友人が来ると、『木のいい香りがするね』ってよく言われます。」と笑顔の奥さま、やさしい表情で娘さんを眺めています。
娘さんは「さらさらして気持ちいい。」と裸足で歩き回り、楽しそうです。
健康面へのメリット
高断熱高気密の家は、どの部屋も快適な温度環境に整い、体の免疫力が下がりづらくなるそう。
また、結露も起こりにくいため、アレルギー原因の一つともいわれるカビなどの発生を抑制します。
換気設計をきちんとすることで、新鮮な空気の入り口と汚れた空気の出し口ができます。空気が一方通行に流れることでリビングなどの寛ぐ空間は、きれいな空気状態が続きます。
娘さんの喘息のつらい症状はあまり見られなくなったそうで、ご家族で喜ばれています。
「信州健康ゼロエネ住宅」推奨基準の高断熱高気密の家は、健康にもよいのです。
光熱費も安く抑えられる高断熱高気密の家
また高断熱高気密の家は、快適な温度で過ごせるため必要以上に冷暖房のエネルギーを使わず、光熱費を安く抑えられます。
「以前、アパートで暮らしていた地域は飯綱高原より暖かい地域だったんです。それでもアパートが寒くて暖房器具をいくつも使っていました。今の方が寒い地域なのに、エアコン1台で快適なので家計にもやさしいですね。」と奥さま。
ご主人も「引っ越してまだひと夏は暮らしてないんですけど、冬の光熱費は減ったと思います。アパートの時は月2万円いくときもありました。部屋の環境や地域の温度差もありますが、ここは全館、暖めても月1万円もいかないと思います。」
充実した普段の暮らし
健康にも家計にもやさしい新たな住まいでの、気になるお気に入りの部屋も教えてもらいました。
奥さまは
「2階が好きです。お風呂は1階につくるより2階の方が暖かいとの提案を受け、2階にしましたが正解でした。家事動線もよく考えられていて楽です。お風呂にはいって、洗濯して、干して、畳んで、すぐしまえる、最高です。」と、時間を有効に使え、毎日が充実している様子。
また、ご主人と娘さんのお気に入り部屋と普段の楽しみも教えてもらうと
「骨董品が好きで、『金継ぎ』という陶器の割れた箇所に金を塗って直すのが趣味なんですが、その作業部屋として特別につくってもらいました(笑)。」
普段は本棚になっている扉を横に開けると、奥にある秘密の隠し部屋が現れ、夢中で金継ぎをするご主人。
ほかにも、多才なご主人は庭づくりもされていて、外の入り口に枕木や浅間石を置いたり、ハーブを植えたり、飯綱高原での暮らしを楽しんでいます。
一方、娘さんは木のいい香りがするリビングの日の当たる窓辺で勉強をしたり、外を眺めながら絵を描いたり。それが終わると奥さまの夕食の準備を積極的に手伝います。
休みの日はご主人の家庭菜園や庭の水やりも手伝い、自然の中で元気いっぱい。
娘さんの健康のために建てた木の家、「信州健康ゼロエネ住宅」が家族を見守り、快適な暮らしを実現しています。