Works事例紹介
再生可能エネルギーを利用した、木のぬくもり感じる暮らし
取材日:2023年9月9日
新井勇太さん(30代) 渚さん(30代)
東御市の新井さんご一家は、ご主人の勇太さんと奥さまの渚さん、お子さん2人の4人暮らしです。県内でアパート生活を繰り返していた中、子どもの成長とともに新築を検討。長野県の「令和4年度信州健康ゼロエネ住宅(新築タイプ)助成金」を活用し、新居を構えました。県産木材をふんだんに使った、木のぬくもりあふれる快適な住まいです。
長野県では住宅分野における2050ゼロカーボンの実現に向け、信州健康ゼロエネ住宅指針の基準に適合し、県産木材を活用した住宅を新築する場合に、費用の一部助成が受けられます。
【高気密・高断熱の家に】
下の子どもが生まれ、上の子が大きくなってきたことを機に新井さんご夫妻は、新築を決意。施工会社を調べていく中で、「高気密・高断熱」というキーワードを目にします。外の空気を取り込みにくく、室温の維持が可能という点が理想の住まいの条件と合致。暖かい家に住みたいという強い思いから、機能性が高い快適な家づくりを得意としていた坂田木材株式会社に施工を依頼しました。
実際の住み心地だけではなく、室内の温熱計算など目に見える数値で家の機能が分かるからこそ、住む上で安心につながったと言います。建築資材の気密テープなどで隙間を埋めて気密性を高め、柱と柱の間に断熱材を入れるだけでなく、柱の周りに付加断熱を一周させることで断熱性能を上げているそうです。
【柔らかい木のぬくもりを感じられる家に】
新井さん宅に入ると、爽やかな木の香り。そして暖かい光と安らぎに包まれます。
森林資源が豊富な長野県で家を建てるのであれば、木をふんだんに使った家にしたいと考えていた勇太さん。設計時から、できるだけ県産木材を取り入れた家になるよう依頼していました。
そんな希望を受け、坂田木材では家の構造材・仕上げ材など、ほとんど全ての部分を県産木材で構成した家づくりを進めました。天井の羽目板や2階の床にはマツ材。木材の特徴を生かし、適した用途に配置しています。
「裸足で生活していて気持ちいいと日々床を踏みしめていて感じますね。」と勇太さん。
「県産材ならではのぬくもりで冬は暖かくて、夏も熱が伝わりにくいのですっきり気持ちがいいです。」と渚さん。娘さんも楽しそうに裸足で床を走り回っています。
【お気に入りのテーブル】
新井さんご夫妻は「信州ゼロエネ住宅助成金」を設計士の紹介で知りました。助成金によって住宅建設にかかる費用を抑えることができたため、その分でテーブルや椅子などの家具を購入。元々勇太さんは、大きいテーブルを家の中心に置きたいという思いが強かったそうです。
「このテーブルがなかったら家は完成しなかったなと思っています。」と嬉しそうに話します。
【環境のために一人ひとりができること】
家全体を温めることができる薪ストーブ。
「初めは薪を集めることが大変だろうから、不安な思いがあって。でも実際に味わってみると、エアコンの空気と違ってじんわりと、ほっとする暖かさなんです。自然がつくり出してくれたエネルギーだと実感しますね。」と渚さん。
新井さん宅では太陽光パネルや太陽集熱給湯暖房システムなども取り入れ、暮らしの中で再生可能エネルギーを利用しています。
「地球温暖化のニュースをたくさん見て、地球のために私たちにできることは何か、常々考えていました。それが環境に配慮した住宅を建てることかなと。建てているときもエコだし、生活している今もエコ。これから先も地球のためになる家を建てることが、自分ができる一つの仕事です。」と勇太さん。
「ゼロエネルギー住宅を建てて、みんなで健康に過ごせてよかったです。」とご家族全員笑顔で話します。