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南牧村の暖かい暮らし

取材日:2023年7月22日

新築 東信
施工会社

株式会社ローカルクラフト

本記事は、長野県が信州健康ゼロエネ住宅建設における事業者の方々の取り組みを取材したものです。

南牧村にお住まいの佐藤良樹さんは、長野県の「令和4年度信州健康ゼロエネ住宅(新築タイプ)助成金」を活用し、現在住宅を建築中。設計・施工には南相木村の工務店・株式会社ローカルクラフトが携わっています。

長野県では住宅分野における2050ゼロカーボンの実現に向け、信州健康ゼロエネ住宅指針の基準に適合し、県産木材を活用した住宅を新築する場合に、費用の一部助成が受けられます。

 

長年暮らした実家を取り壊して、新築を決意

佐藤さんは南牧村で育ち、県外で進学した後、帰郷。現在は南牧村で農業を営んでいます。
帰郷してから家族と暮らしていた実家は、築60年以上の木造住宅。南牧村の冬の寒さは厳しく、隙間風や冷気が入り込んでいたため、常に暖かい家に住みたいと思っていたそうです。
実家暮らしをする中で、家の構造にも不便さを感じていました。昔ながらの座敷は、かつて葬式や祝い事などの行事で地域の人が集まるスペースでした。しかし現在はあまり使うことのない空間。何か有効活用できないかと考えていたそうです。当初はリフォームも考えていた佐藤さんですが、自分自身で建築について調べる中で、思い切って実家を取り壊して新しく家を建てました。

外観

 

断熱性×耐震性にこだわった家づくり

地域の工務店や大手のハウスメーカーを回り、知人の紹介でローカルクラフト・桐原さんが建てた家を見に行くことに。佐藤さんの奥さまがその家に強く惹かれたことが決め手となり、新居の設計・施工をお願いしました。


一番のポイントは「断熱性能」。佐藤さんの希望を受けて、桐原さんは様々な断熱材を検討しました。そして数ある断熱材の中でも、木材などの自然素材を原料とした木質繊維系断熱材にこだわりました。
木質繊維系断熱材の場合、空気を含むことで熱伝導を遅らせる効果があり、建物内外の温度差を緩和することができます。しかし断熱性能は高くないため、断熱材の厚みを確保して断熱性を上げる必要があります。ただ厚くすれば良いのではなく、住んだ時に不具合が起きないことも計算しながら施工を進めていくそうです。


桐原さんは、家の根幹である「耐震性」にも配慮した家づくりをしています。外側は構造用面材を張って耐力を取り、あえて筋交を入れないことで断熱材の欠損を防止。断熱性と耐震性両面に配慮した手法を考え、設計しています。

梁

工事の様子

 

 

「今建築中で、基礎工事からずっと見ていますが、家が建っていく様子を見ていることが楽しいです。さらに良くなる方向を提案してもらって、変更したい箇所が出てきたときに親身になって相談に乗ってくれる。桐原さんにお願いして良かったです。」と佐藤さん。
「冬暖かくて、夏涼しい家は住んでいて快適ですよね。家が快適であれば体や心の面でもプラスになる。心安らぐ家は、家族も幸せになれる。そういう家づくりができたらいいなと思っています。」と桐原さん。 

 設計図

 

信州健康ゼロエネ住宅の良さ

「薪ストーブなどの地元で調達できるエネルギーを家の暖房に使うことは持続可能な暮らしにつながります。自然のエネルギーを取り入れながら断熱性能を上げると、より少ないエネルギー消費で暮らしていけますよね。」と「ゼロエネルギー住宅」の良さを桐原さんは感じています。
新居のために助成金を調べる中で、「信州健康ゼロエネ住宅助成金」のことを知った佐藤さん。桐原さんの勧めもあって、助成金の活用を決めました。
「自分も信州育ちなので、県産材を使った住居を建てることは信州にも貢献できていると実感できています。」と佐藤さん。
「信州健康ゼロエネ住宅」で冬も暖かい家に。来年3月の完成を心待ちにしています。

集合写真.png

(左:施工 株式会社ローカルクラフト 桐原満さん 右:施主 佐藤良樹さん)

 

【会社情報】
株式会社ローカルクラフト 
長野県南佐久郡南相木村2067-1 電話:0267-78-2807
https://localcraft.jp/(別ウィンドウで外部サイトが開きます)

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